第四回 コード進行分析 —「The days of wine and roses」「Summertime」—

2018年1月4日

shiro2

いよいよ最後、曲の分析です。


  • コード進行分析 記載法

さて、今回、分析の記載法は参考文献に則りました。
以下を最初に確認しておいてください。

略語
T:トニック
D:ドミナント
S:サブドミナント
SM:サブドミナントマイナー
SecD:セカンダリードミナント
(サブドミナントの略号が、はじめての音楽理論第一回と異なりますが、ご了承ください)

記号

D→Tの動き
スクリーンショット 2016-06-19 23.45.41

ツーファイブにおけるS→Dの動き
スクリーンショット 2016-06-19 23.45.53

例:key=Fのとき
スクリーンショット 2016-06-19 23.45.58
SMであるⅦ♭7からTへの動き
スクリーンショット 2016-06-19 23.46.03
例:key=Fのとき
スクリーンショット 2016-06-19 23.46.07




  • 「The days of wine and roses」

Key=F
ダイアトニックコード:FM7, Gm7, Am7, B♭M7, C7, Dm7, Em7♭5

まずはコード進行の確認です。

スクリーンショット 2016-06-26 23.43.31

最初に、ダイアトニックコードを特定しましょう。その性格分類(機能)も書き加えましょう。
適宜、まとめを参照しながら進めてください。

スクリーンショット 2016-06-26 23.43.42

こんなふうになります。
★がついているところは、ダイアトニックコードなのですが、セカンダリードミナントとして捉えた方が便利なので、今回はセカンダリードミナントとして理解することとします。

次に、セカンダリードミナントを探し出しましょう。

スクリーンショット 2016-06-26 23.43.52

はい、ほとんどのコードの役割が埋まりましたね。
残りは何でしょう。
ノンダイアトニックコードの性格分類を参照して、探し出しましょう。(まとめ参照)

スクリーンショット 2016-06-26 23.44.04

はい、ノンダイアトニックコードの代表格、Ⅶ♭7でした。
7〜8小節目などは、それがツーファイブに似た形に変形したものですね。
第二回 ノンダイアトニックコード —交換可能なサブコード—参照)

では、最後にドミナントモーションなどを書き加えましょう。

スクリーンショット 2016-06-26 23.44.25

はい、完成です。




  • Summertime

Key=Am
ダイアトニックコード:Am7, Bm7♭5, CM7, Dm7, Em7, FM7, G7

まずはコード進行の確認です。

スクリーンショット 2016-06-26 23.45.54

次に、ダイアトニックコードを書き込みましょう。
その性格分類(機能)もです。(まとめ参照)

スクリーンショット 2016-06-27 0.02.31

はい。
★のコードはダイアトニックコードですが、セカンダリードミナントとも捉えられるので、今回はセカンダリードミナントとして捉えることとします。

セカンダリードミナントを書き加えます。

スクリーンショット 2016-06-26 23.46.09

最後に、ドミナントモーションを書き加えます。

スクリーンショット 2016-06-26 23.46.37


さてさて、コード進行の分析ができるようになってきましたか?
色んな曲を分析してみてください。
(ご質問はTwitterか、掲示板までお願いします。)

これをふまえて、スケール編に行きましょう(作成中です)。

ではまた。

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Posted by シロ助