ファンクベースの第一歩
こんにちは。シロ助です。
ジャズの演奏でもたびたび求められるファンクリズムでの演奏。でも、4ビートとは全く違うグルーヴに苦手意識がある人も多いのでは?
今回はファンクベースの第一歩として、ファンクベースパターンの最も基本的なパターンをトレーニングしてみます。
参考曲はfeel like makin loveです。
—もくじ—
- ファンク基本型① イーブン
- 「イーブン16ビート」と「はねる16ビート」の違い
- ファンク基本型① はねる
- ファンク基本型②
(注:ジャズをやっていると、ファンク、R&B、Soul、Acid jazzなどなどを含めて”ファンク”系の曲と総称しているようなことがあります。リズムパターンの一つとしての”ファンク”といったところでしょうか。細かいジャンル名分けはあまり意味はないと思いますが、ここではそんな感じでざっくり”ファンク”系の演奏について解説します。)
- ファンク基本型① イーブン
この図を見てください。これが基本型①のリズム譜です。
ファンクはリズムは重要というのは周知の事実かもしれませんが(ジャズもだよ!)、この長い歴史をもつ楽譜の記載法って、少しリズムがわかりずらいですよね。
実際の音の長さに注目したリズム譜の図を作ってみます。
まず、1小節を4等分します。これで4拍子、1小節に4拍ですね。
次に、それぞれの拍を4等分します。これで1小節に16個、16ビートですね。
実際の曲で感じてみましょう。
さて、先ほどのリズム譜をこの図に置き換えてみると、、
赤い所が音符です。弾く所です。
音の長さも加えてみました。青い矢印のところは音をしっかり止めましょう。
「グルーヴは休符から生まれる」byシロ助
この基本型①を「イーブン16ビート」で使った演奏例がこちら
- 「イーブン16ビート」と「はねる16ビート」の違い
さて、続いてはねる16ビートに行く前に、「イーブン16ビート」と「はねる16ビート」の違いについて説明します。
「イーブン16ビート」と同じ楽譜のこちらでも、「はねる16ビート」として弾くと全く違います。音の長さを意識した図を作ってみましょう。
まず同じように1小節を4等分します。
その後、それぞれの拍を2等分して
1/2拍を3等分します。つまり、1拍が6等分されます。
ということは、1小節は24等分されます。
え?じゃあなんで16ビートなの??
それは、次の図を見てください。
1拍を6等分したうちの、3個目と6個目を少し線を長くしました。
緑の矢印のところだけをとると、1小節の中に16個ありますね。だから16ビート。
でも音の長さは均等ではないから、「はねる」リズムになるわけです。
実際の曲で感じてみましょう。
「イーブン16ビート」と「はねる16ビート」の図を並べてみましょう。
違いがわかりますか?
この違いはとても重要で、バンドメンバーにこの違いをわかっていない人がいると微妙なファンク演奏になってしまいます。
16ビートファンクの曲をやるときは、「イーブン」か「はねる」かの違いを意識してみましょう。
ただし、この違いを理解さえしていれば、必ずしも固執する必要はありません。曲の中で自由に変化させてもいいですし、ドラムは「イーブン」だけどサックスはあえて「はねる」とかでもいいのです(ある種のポリリズムといってもよいかも)。
違いを理解し、演奏仕分けることが出来た上で、自由に演奏しましょう。バンドの中で良いグルーヴが作れればなんでもありなのです。
- ファンク基本型① はねる
と、いうことでまたこのリズム譜を参照。
丁寧な楽譜だとこんな風に左上の様な案内板が書いてありますが、ジャズの楽譜には普通無いですね。
「イーブン」のときと楽譜上はまったく同じですが、演奏上は違いをつけなければいけないのです。
赤いところが音符、弾く所です。
例によって、音の長さも図に加えてみました。
青い矢印のところでしっかり音を止めるのがポイントです。
「グルーヴは休符から生まれる」byシロ助(2回目)
この基本型①を「はねる16ビート」で使った演奏例がこちら
- ファンク基本型②
今度はこんなリズム譜です。
基本型①を少し変形させた感じですね。
またしても、図にしてみましょう。
イーブンの場合
はねる場合
どうでしょうか。2拍目頭の休符の位置が、ドラムのスネアの位置と同期してかっこいいですね。
基本型②を「イーブン16ビート」で使った演奏例
基本型②を「はねる16ビート」で使った演奏例
最後にバンド演奏動画を載せておきます。
以上です。
参考になったでしょうか?