第三回 セカンダリードミナント —セブンスコードが大活躍—

2018年1月4日

shiro5

今回はセカンダリードミナントについてです。
はじめての音楽理論コード編2は、今回で知識の勉強は最後です。次の回はコード進行分析となります。
はりきっていきましょー。


  • セカンダリードミナントとは

あるキーのダイアトニックコードを一時的なトニックとして捉え、それに対するドミナントを置くことがあります。
このドミナントコードをセカンダリードミナントといいます。

実は、はじめての音楽理論 コード編1 第七回にもセカンダリードミナントは登場していました。
Fly me to the moonのコード進行分析の中で、“一時的なツーファイブ”として登場していました。



さて、例を挙げながら見ていきましょう。

Bye bye blackbird(key=Fメジャー)の28小節目(最後から5小節目)に

D7

が登場しています。
これはFメジャーキーのダイアトニックコードではないですね。
じゃあ何なのでしょう?

せーの、セカンダリードミナント!

D7の次の小節を見てみると、コードは

Gm7

です。
これはFメジャーキーのダイアトニックコードですね。
Ⅱm7であり、性格分類ではサブドミナントになります。

しかし!これを一時的にトニックとみなすことができます。
こやつもつかの間だけ主役になれるんです。

Gm7を一時的にまるでⅠm7のようにとらえ、それに対するドミナントとしてⅤ7、すなわちD7を置くことができます。

このD7をセカンダリードミナントというのです。




  • ツーファイブ化するセカンダリードミナント

セカンダリードミナントの前に、Ⅱm7(またはⅡm7♭5)のようなものを加え、ツーファイブのように変形することもできます。

例として、Confirmation(key=Fメジャー)を見てみましょう。
14-15小節のコード進行は

| Am7♭5 D7 | Gm7 C7 |

となっています。
このD7はFメジャーのダイアトニックコードではありませんね。

じゃあ何なのでしょう?

せーの、  え?もういいって?

はい、先ほどと同じ形なのでわかるでしょう、セカンダリードミナントです。
さっきと違うのは、前にAm7♭5がついていることです。

Gm7を一時的なトニック、Ⅰm7のように見立て、それに対するツーファイブ、Am7♭5→D7を置いたのです。

 


  • ポイント

セカンダリードミナントのキーワードは一時的なトニック
ツーファイブ化もあり

 

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Posted by シロ助