第4回 ドミナントファイブで使えるスケール

2018年1月4日

さて、前回省略したドミナントファイブで使えるスケールです。

今回はいわゆるジャズっぽいスケールが登場します。

以下のスケールを学びます。

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-21-08-22

それぞれ、ドミナントファイブのコードトーン(1,3,5,♭7)がスケール内に含まれていることに注目しながら見ていきましょう。




●ミクソリディアン

まずはミクソリディアン。これは復習ですね。

メジャースケールの5度から始めて作ります。
結果的に、メジャースケールの7度を♭7度に変えたスケールとなります。

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-05-19-11-29

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-05-18-48-18

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-05-19-02-12

メジャーキーのV7でよく使用されます。
スケール自体がメジャーキーのニュアンスを持っているため、マイナーキーのV7では使用されません。

●リディアン7

リディアンスケールの7度を♭7度に変えて作ります。
結果的に、メジャースケールの4を♯4に、7を♭7にしたスケールとなります。

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-21-14-57

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-20-55-12

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-21-06-56

メジャーキーのV7でよく使用されます。
スケール自体がメジャーキーのニュアンスを持っているため、マイナーキーのV7では使用されません。

●ハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウ
(ミクソリディアン♭2♭6)

なんちゅー長い名前でしょうか。じゅげむじゅげむ、、、。
HMP5↓(Mix♭2♭6)と略されます。

このスケールは、ミクソリディアンの2度と6度を♭させて作りますが、ハーモニックマイナースケールを5度から始めても同じスケールとなるので、この名前がついています。
結果的に、メジャースケールの2,6,7度を♭させたスケールとなります。

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-21-15-02

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-20-56-41

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-21-07-08

メジャーキーでもマイナーキーでも、V7でよく使用されます。



●オルタード

オルタード(Altered)とは「変化された」という意味。
変化されたテンションノートを全て含んでいるからその名前がついています。

テンションノートとは、一般的に、9th, 11th, 13th = 2nd, 4th, 6thのこと。
ということは、これらを♭や♯によって変化させた音をすべて含んでいるんですね。

ドミナントセブンスのコード構成音(1,3,5,♭7)のうち、ルートとしての1度と、ドミナント感を出すのに重要な3と♭7は含まれていますが、なんと5度は含まれていません。

コード構成音としての1, 3, ♭7に、変化されたテンションノート、すなわち♭2, ♯2(=♭3), ♯4, ♭6を足して作られたスケールです。

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-21-15-07

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-20-58-20

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-21-07-12

メジャーキーでもマイナーキーでも、V7で非常によく使用されます。

●コンディミ

二つのディミニッシュコードの組み合わせで作られます

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-21-15-12

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-21-00-01

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-21-07-17

メジャーキーでもマイナーキーでも、V7で非常によく使用されます。

●ホールトーン

各音の間が、全て全音幅になっているスケールです。

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-21-15-17

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-21-00-58

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-21-07-23

独特のニュアンスを持っているため、あまり頻繁には使用されませんが、メジャーキーでもマイナーキーでも、V7で使用可能です。


●まず身に付けるべきもの

ドミナント5で使えるスケールはこのように色々ありますが、まずはハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウ(HMP5↓)を身に付けることをおすすめします。

メジャーキーでもマイナーキーでも特に問題なく使えるので、とても便利です。

ただ、音の並びをそのまま覚えてもなかなか実践につながりませんね。
まずはこちらのフレーズで、ハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウを覚えましょう。

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-06-22-24-01

ハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウのスケール上をただ降りて行っているのがわかりますね。

これ、どこかで聞いたことありませんか?
そう、このフレーズの後半は、ジャズのソロの超定番フレーズになっていますね。(参照:ソロフレーズ超定番)

このようにスケールからとらえることもできるのです。


●ポイント

ハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウを身につけよう



Posted by シロ助